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京都府京丹後市扇谷遺跡

 京丹後市峰山の地質

産総研地質図
 丹後半島は、地質的には飛騨外縁帯に位置するとされていますが、地表には基盤岩類は露出していません。古第三紀の宮津花崗岩が貫入したためです。花崗岩は風化に弱いため、なだらかな山容を形成します。
 この地域で忘れてはいけないことは、1927年3月7日に発生したM7.3の北丹後地震です。NNW-SSE系の郷村断層とENE-WSW系の山田断層が動いたのです。前者は左横ずれ断層、後者は右横ずれ断層で、両者は共役関係にあります。つまり、南東方向からプレートに押されたのです。震度は、現在の兵庫県豊岡市、京都府宮津市・京丹後市で6に達し、全壊および全焼家屋約2万戸、死者約2,900名の大被害がありました。

 扇谷遺跡

 扇谷遺跡は約2,100年前(弥生前期末から中期初頭)の遺跡で、日本最古の高地性集落遺跡と言われています。大規模な馬蹄型周濠が二重にめぐらされていました(現在は埋め戻されているようです)。出土品としては、鉄斧、陶塤、菅玉、鉄製品、ガラス塊、紡錘車などがあります。高度な職人集団がいたのでしょう。
 なお、古墳時代になると、同じ場所に古墳が築造されます。八幡山古墳です。50cm等高線を見ると、神社の裏山に前方後円墳が2基認められます。その他、西方の尾根筋にも2基の円墳らしいものがあるようです。

 地形画像診断

≪地形診断マップの使い方≫
 地形画像診断は各種地形情報を勘案して行います。下記オーバーレイの中から必要な情報にチェックを入れて重ね合わせます。上にあるほうが優先されますから、右横の両矢印(up/down)をドラグして順序を入れ替えてください。透明度は横バーで自由に変えられます。回転・傾動もできます。
(Shift+drag:回転・ズーム、:正常方向復帰、alt+drag:傾動、:全画面表示、Esc:復帰、:著作権・凡例表示、:地図選択)
3Dモデル


参考文献
  1. 広川 治・黒田和男(1960), 5万分の1地質図幅「宮津」. 地質調査所, 23 + 6pp.
  2. 岩田守生・今野哲嗣・千葉達朗・原口 強(2021), UAV レーザ測量による森林下の遺跡の可視化. 日本応用地質学会2021年研究発表会講演要旨, 2pp.
  3. 黒田和男(1968), 20万分の1地質図幅「宮津」. 地質調査所, 1葉.
  4. 峰山町教育委員会(1984), 峰山町文化財調査報告10:扇谷遺跡発掘調査報告書. 峰山町教育委員会, pp.
  5. (), . , Vol., No., p..
  6. (), . , Vol., No., p..
  7. (), . , Vol., No., p..

参考サイト

初出日:2021/08/01
更新日:2021/09/05